本記事ではWEBマーケティングの中から「広告」をピックアップ。ウェブ広告に用いられる10個の手法をそれぞれ解説していきます。
マーケティングの目的を一言で表すと「物(サービス)の売り上げにつなげる」なので、広告活動はWEBマーケティングの中でも重要な要素です。
さっそくですが、本記事で解説する10個のウェブ広告は下記の通り。
その② :リスティング広告
その③ :アドネットワーク広告
その④ :リターゲティング広告
その⑤ :ソーシャルメディア広告
その⑥ :アフィリエイト広告
その⑦ :記事広告(ネイティブ広告)
その⑧ :プレスリリース
その⑨ :Google マイビジネス
その⑩ :メールマガジン
僕の経歴
・過去のクライアント(某ドイツ系スポーツブランド / 某国政府観光局)
・自己メディア運営(ブログ/SNS)
これまでにクライアントワーク、自己メディアに携わっていて、上記10個のウェブ広告は全て実際に運用経験があるので、実体験から感じた各広告のメリットデメリットも紹介します。
本記事を読めばウェブ広告を全体的に網羅することができるはずなので、今後WEBマーケティングでビジネスを拡大していきたいと考えている方、あるいはオンラインマーケティング業界で働いてみたいという方はぜひお付き合いください。
スポンサードサーチ
【10個のウェブ広告】特徴とメリット・デメリット
1. SEO(検索エンジン最適化)
厳密にいうと「純粋な広告」というわけではありませんが、Webサイト自体を一種の広告と捉えていただければSEOもウェブ広告のひとつと言えるかなと。
SEOの特徴をまとめると次の通りです。
SEOの概要
手法
→ 検索エンジンで上位を獲得を目指す
ユーザーの特徴
→ 能動的
メリット
→ 広告コストかからない(サイトと記事の質を高めるだけでOK)
→ 意欲の高いユーザーに訴求できる
デメリット
→ 競合サイトとの真っ向勝負になる
→ Googleアップデートの影響を受ける
SEOに関しては本ブログの他の記事で細かく解説していますが、「SEOとはなんぞや」という方に簡単にご説明しておくと、SEOとはネットユーザーが検索するキーワードやGoogleが定めた使いやすいウェブサイトのルールみたいなものに従って記事を書いていく対策です。
SEOの特徴
SEOの最大の特徴は「意欲の高いユーザーの目に留まる機会が多い」こと。
ネットで検索をかけるユーザーは、ある程度目的意識がはっきりしています。
そのような「能動的ユーザー」に対して自分のサイト記事がGoogleの検索トップに表示されれば、クリックしてもらえる可能性も高まりますし、ページ内でアクションを起こしてもらえる可能性も高いので、長期的に効果が見込めます。
ただし、ウェブサイトを持つほぼ全ての企業や個人がSEO上位を狙って日々サイト運用しているので、ここで上位を勝ち取るには、そんな彼らと戦っていかなくてはなりません。
そのため、SEO対策には知識とスキルが必要。
このブログではSEO初心者でもゼロからノウハウを蓄積できるよう、SEO対策記事もまとめているので、気になる方はそちらもご覧ください。
SEOマスターへの第一歩的記事

2. リスティング広告
検索エンジン(GoogleやYahoo!)の検索結果上部に広告を出す手法。有料です。
リスティング広告は下記のような特徴を持っています。
リスティング広告の概要
手法
→ 検索エンジンに課金して検索上位に表示させる。
ユーザーの特徴
→ 半能動的(広告サイトはクリックしないユーザーも多い)
メリット
→ 即効性あり
→ 広告費さえ払えばすぐに掲載される
デメリット
→ 広告出稿を止めたら終わり
→ 訪問者の質は、純SEO顧客に比べて若干落ちる
リスティング広告の特徴
リスティング広告最大の特徴はその即効性。広告費を支払えば、数十分〜数時間の間に効果が出ます。
しかし広告出稿を止めてしまうと効果もゼロに戻るので、リスティングだけで収入を確保するには継続的な広告費支払いが必要。
また、サイトを訪れる顧客の質も純SEO対策で獲得した顧客に比べて、若干下がります。
誤解を恐れずに言えば、「リスティング広告欄をクリックする人はITリテラシーがそこまで高くない人」という事になります。
一定のITリテラシーがあれば、検索ページ上でどれが広告かを認識できますし、それらのページはクリックしない人も多いです。
そのため、リスティング広告で上位掲載しても、クリックしてくれる人の大半は前者がほとんどと言えると思います。
そういった方々は継続性に欠ける顧客になってしまいがちですので、単発的な収益は増えるかもしれませんが、長期的にリピート顧客になってくれる見込みは薄いと考えて良いでしょう。
リスティング広告をはじめるならここから
≫ Yahoo! JAPANではじめる
≫ Googleではじめる
3. アドネットワーク広告
検索エンジンのトップページをはじめ、いろいろな媒体に広告を出す手法で、こちらも有料です。
リスティング広告との違いやアドネットワーク広告の特徴は次の通りです。
アドネットワーク広告の概要
手法
→ 検索エンジンに課金して様々なネット媒体に画像広告を表示させる。
ユーザーの特徴
→ 受動的
メリット
→ 広範囲にリーチできる
→ 広告費さえ払えばすぐに掲載される
デメリット
→ 広告出稿を止めたら終わり
→ 広告掲載場所はランダムなので、コンバージョンにつながりにくい
アドネットワーク広告の特徴
目立ちやすい箇所に広告が出せるので、クリック流入数よりも企業ブランディングとして利用する時におすすめ。
しかし、インターネットの目立つ部分にビジュアル広告を載せることができる反面、ランダムな広告表示なのでクリック率やコンバージョンはそれほど高くありません。
とにかく目立つので、広告を露出してユーザーにブランド認知を働きかけたいときはアドネットワーク広告が最適かもしれません。
ビル側面を利用したポスター広告や駅のホーム広告など、街中の目立つ部分に広告が掲載されているのと同じ感覚で、アドネットワーク広告はインターネット版の街中広告と考えるとわかりやすいと思います。
ちなみにGoogle Adsenseもアドネットワーク広告のひとつになります。
4. リターゲティング広告
リターゲティングとは「もう一度ターゲッティングする」こと。つまりユーザーを追尾する広告になります。
ユーザーが興味に沿って適切な広告を出す手法でして、コンバージョンが高いのが特徴。
リターゲティング広告の仕組み
↓
その後、SNSを見る
↓
SNSのタイムラインにA社の広告が現れる
ざっくりとした流れですが、インターネットを使っていると「いまさっき見た企業ページの広告が他のところに表示されている」といった経験を一度はしたことあるんじゃないでしょうか。
これがリターゲティング広告になります。
リターゲティング広告の概要
手法
→ ユーザーの興味に応じて追尾型の広告を出す。
ユーザーの特徴
→ 能動的
メリット
→ コストパフォーマンスが良い(ターゲットは既に商品に興味があるから)
→ 即効性もそこそこ
デメリット
→ 追尾用のターゲットデータが必要
→ やりすぎるとユーザーが不快になる可能性も
リターゲティング広告の特徴
リターゲティング広告最大の特徴は「コスパの良さ」。
既に購買意欲のあるユーザーを後追いして広告を表示するので、コンバージョンにつながりやすく、コスパは抜群と言えます。
ただし、中にはそれほど購買意欲が高くない、またはいつも同じ広告が表示されるのを嫌うユーザーもいるので、深追いしすぎると逆効果にもなってしまいます。
日常でもしつこく売り込みしてくるお店とかイヤですもんね…( ˙-˙ )
サーチターゲティング広告もある
リターゲティング広告と同じ仕組みで、「サーチターゲティング広告」というものもあります。
これはユーザーが検索した履歴データをサーチエンジン側(Yahoo! Japanなど)が収集し、そのキーワードに応じて広告を出稿する仕組み。
リターゲティングと同じく追尾型の広告ですが、こちらは自社にデータがなくても広告出稿ができるので、ビジネススタートアップ直後でも実施することが可能です。
5. ソーシャルメディア広告
SNS広告でメインとなる媒体は下記の通り。
・YouTube
これらのSNSでは全て広告を出すことができます。
広告の種類としてはアドネットワーク広告に近いイメージで、不特定多数のSNSユーザーにバナー広告や動画広告を出すことができます。
アドネットワークと同じくユーザーは基本的に受け身なので、成約率はそこまで高くありませんが、広告を出すことで詳細なユーザーデータも取得できますし、小額(1日100円とか)からでもスタートできるので市場調査ツールのひとつとして使ってみるのをおすすめします。
SNS広告はユーザー興味や住んでいる地域などのビッグデータに基づいてターゲティングできるので、アドネットワークよりも細かいターゲット分けをしたい時、細かいターゲットデータを取りたいときはかなりおすすめです。
SNS広告の概要
手法
→ SNS媒体に広告を出す
ユーザーの特徴
→ 受動的
メリット
→ 細かいターゲティングが可能
→ 広告コストはかなり低め
デメリット
→ 広告をやめたら効果がなくなる
→ コンバージョンがそれほど高くない
6. アフィリエイト広告
アフィリエイターに商品をブログ内で宣伝してもらい、購買につなげる手法。
僕のブログでも、ときどきアフィリエイト記事を書いています。
アフィリエイト広告の概要
手法
→ ASPに登録
ユーザーの特徴
→ ブログ記事読者
メリット
→ 成果型報酬もできるので、広告費の垂れ流しを防げる
デメリット
→ アフィリエイターに対する適切なインセンティブ設定が必要
→ リーチ数が限られる
アフィリエイトの仕組みはこちらの記事をご覧ください。ゼロから詳しく解説しています。
アフィリエイトの仕組みがゼロからわかる記事

7. 記事広告(ネイティブ広告)
ウェブライターなどに依頼し、一見広告に見えない記事を書いてもらう手法。
YouTuberが製品紹介をしていたりする動画を見たことがあるかもしれませんが、記事広告はそれのブログ版と考えていただければOK。
自社の商品とインフルエンサーの傾向がマッチすば、コアなファン層にリーチすることができます。
一昔前はみんな「ステマ」をしていました。しかしユーザーのネットリテラシーが上がり、今となっては「ステマ」は逆効果になってしまうので、現在では「PR記事」であることを明記することが主流です。
炎上の可能性大なので、今の時代、間違ってもステマはしない方がいいと思います。
記事広告(ネイティブ広告)の概要
手法
→ ウェブライターに記事を依頼
ユーザーの特徴
→ ブログ記事読者
メリット
→ 広告っぽくない宣伝ができる
→ インフルエンサーのコアなファン層にリーチできる
デメリット
→ バズるかバズらないかはインフルエンサー次第になりがち
8. プレスリリース
他のウェブ広告と違って、プレスリリースのメインターゲットはメディア記者たち。
新聞記者、ネット記事記者の人たちは、日々プレスリリースを見て記事になり得る情報を探したりしています。
こういったメディア関係者が「食いつくような情報」を配信できれば、取材の申し込みが来たりして、“その後”の宣伝効果につながりやすくなります。
一方、一般ユーザーは基本的にプレスリリースなんか見ていないので、消費者に対してダイレクトに広告を届けることはできません。
プレスリリースの概要
手法
→ プレスリリースサイトに記事を配信
ユーザーの特徴
→ メディア関係者(一般ユーザーはほぼゼロと考えて良い)
メリット
→ 取材申し込みに繋がる可能性がある
デメリット
→ 基本的に効果は薄い
プレスリリースの有名どころは下記の2つ。
大手プレスリリースサイト
≫ PR TIMES (有料)
≫ value press (無料)
9. Google マイビジネス
「Googleマップに会社情報を登録する」だけで、「無料」ではじめられる仕組み。
口コミ件数に応じて上位表示されるので、長期的に見ても早い段階で登録しておいた方がいいでしょう。
無料で今すぐ始められるので絶対に登録すべき。
ただし、ユーザーレビューで低い評価をつけられたり、ネガティブな口コミを書かれても消すことができないのでそこは注意が必要です。
Googleマイビジネスの概要
手法
→ Googleマップに会社情報を登録する
ユーザーの特徴
→ 能動的
メリット
→ 無料
デメリット
→ 批判コメントが削除できない
Googleマイビジネスをはじめる
10. メールマガジン
ユーザーのメールアドレスを取得して、彼らにメルマガを発信する方法。
ウェブ広告のなかで最もコンバージョンにつながりやすい手法です。
その一方で、適切な顧客リスト取りと定期的なリストメンテナンスが必要かつ困難。
メールマガジンの概要
手法
→ ユーザーにメルマガを配信する
ユーザーの特徴
→ メルマガを登録しているので成約率が高め
メリット
→ コンバージョン率が高い
→ 継続的なマーケティングが可能
デメリット
→ メーリングリストの取得が難しい
→ 定期的なリストのメンテナンスが必須
スポンサードサーチ
まとめ
今回のウェブマーケティング講座は以上になります。
個人的におすすめするウェブ広告の運用手順としては、SEOでサイト精度を高めつつ、いろんな広告を試しながらデータを取得し、効果が出そうなところにフォーカスしていくという流れがイチバンジャないかなと思います。
ウェブ広告で成果を上げるには、データが全てといっても過言ではないので、小額でスタートしながら顧客データを集めるところから始めてみましょう。
今回の記事が参考になりましたら幸いです。
それでは。