質問してる人
アメリカでの金利は、個人のクレジットスコアによって決まります。
アラサー男子 in L.A.
質問してる人
簡単に言えば、個人の社会的信用度を示す数値みたいなものです。
スコアが低いと、ローンが組めなかったりしますね。
アラサー男子 in L.A.
本記事では、アメリカ生活の社会的信用度を示すクレジットヒストリーとクレジットスコアについて解説します。
僕は現在アメリカ生活8年でして、その間クレジットスコアは700以上(良)を継続しています。
すでにアメリカのクレジットシステムを理解していて、クレジットカードの作り方だけを知りたい人は「アメリカのクレジットカードの作り方【渡米直後におすすめのカード会社も紹介】」をどうぞ。
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本記事のもくじ
クレジットヒストリー・クレジットスコアとは
アメリカ生活をしていくうえで、きちんと管理しなくてはいけないのがクレジットヒストリーとクレジットスコアです。
日本の社会にはないシステムなので、本記事で詳しく解説します。
簡単にネタバレしておくとクレジットヒストリー・クレジットスコアの違いは下記の通りです。
クレジットヒストリー:信用履歴
クレジットスコア:信用度の点数
クレジットヒストリーとは
クレジットヒストリーは“個人の信用履歴”を意味します。
家賃や車のローン、公共料金やクレジットカードの支払いや返済履歴が積み重なる財務歴だと考えてもらえればOKです。
“ヒストリー”という言葉からもわかるように、クレジットヒストリーは過去から現在の歴史です。
クレジットヒストリーにはこれまでの財務履歴が全て保管されていまして、クレジットカードを使っている年数が長ければ長いほど蓄積されます。
クレジットスコアとは
クレジットスコアは、クレジットヒストリーをわかりやすく数値化した信用度の点数になります。
平均的な数値は300〜850の間でして、700前後が平均値で620を下回ると信用度が低いと言われています。
ローンの支払い延滞や破産などのマイナスがある場合、クレジットスコアに大きく影響し、ローンが組めない、利子が高くなる、クレジットカードを作れないなどの問題が発生します。
このマイナスポイントは7年間保管されるので、その間は借入の利子が高くなったり、ローンが組めた場合も高利子になったりするため、700前後のクレジットスコアをキープすることはとても大切です。
クレジットスコアは、クレジットレポートという信用調査機関(EQUIFAX、experian、TransUnion)が作成する信用度調査によって算出されます。
仕組みが少し複雑ですが、詳細は後述します。
どんな時に必要なの?
アメリカで良いクレジットスコアを持つことは、良い生活を送ることに直結します。
具体的に、クレジットスコアが必要になる場面は次の通りです。
- アパートの契約
- 車のローン
- 就職
- 公共料金
クレジットスコアが低いと、住みたいアパートの管理会社から入居を拒否されたり、車のローンが組めなかったり、就職できなかったりもします。
あと、意外かもしれませんが、場所によっては電気や水道代が上がったりもするので、スコアを落とすだけで日常生活に弊害がでるのは間違いありません。
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クレジットレポートとは
アメリカにはクレジットレポートを作成する信用度調査機関があります。
クレジットレポートは、クレジットヒストリー・クレジットスコアを決める重要な調査書でして、レポート内で「この人には支払い能力がありません」と書かれたら、クレジットスコアの低下と、高利子などの弊害が発生してしまいます。
3つのCredit Bureaus
アメリカには3つの大手信用調査機関(EQUIFAX、experian、TransUnion)がありまして、自分のクレジットスコアがどのくらいになるかは、3つの信用調査機関のどこから算出されているかによって異なります。
と言っても、「EQUIFAXが算出すればスコアが800なのに、experianだと600しかない」みたいな大袈裟な開きはないので、あまり気にする必要はないかもです。
Credit Bureaus:信用調査機関
Credit Bureausの仕事
信用調査機関の仕事は大きく分けて下記の通りです。
- 個人がクレジットをどのように使用したかをデータ収集する
- そのデータに基づいて、クレジットレポートを作成する
- 必要に応じて、クレジットレポートを販売する
信用調査機関の大きな仕事は、個人のクレジット調査とレポート作成でして、必要に応じてそのレポートを販売することで運営している機関です。
アメリカではアパートの契約や車の購入などの際、その人に支払い能力があるかを見極めるためにクレジットレポートを提出することがあります。
このようなときに、信用調査機関が、貸し手(部屋のオーナー)や売り手(車のディーラー)にレポートを販売し、個人の信用度をチェックする仕組みです。
誤解されがちですが、信用調査機関はクレジットスコアを決めているわけではありません。
信用調査機関が発行するのは、あくまでレポート、つまり調査結果のみです。
これも後述しますが、クレジットスコアはこのレポートを元にクレジット会社が算出した数字になります。
参照:3つのCredit Bureaus
> EQUIFAX
> experian
> TransUnion
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クレジットスコアの貯め方
良いクレジットスコアを貯めるには、その算出基準を知っておく必要があります。
アメリカ社会で一般的に”クレジットスコア”と言えば、FICOとVantageScoreの2社が提供するスコアになるので、ここからはその2社がどうやって個人のクレジットスコアを算出しているか、その基準を解説します。
先ほど解説した通り、FICOやVantageScoreは、EQUIFAX、experian、TransUnionが作成したレポートを元に、個人のクレジットスコアを算出します。
クレジットスコアを決める基準値
- 支払い歴
- クレジットカード利用率
- クレジットの種類
- 使用期間
- 負債の合計残高
- 破産のようなマイナス公記録
1. 支払い歴
支払い歴は、クレジットスコアを決める要素の中でも最も重要な項目です。
支払いを一回逃しただけでもスコアに悪影響を与えることがありまして、FICOのクレジットスコア算出基準では35%を占めています。
2. クレジットカード利用率
クレジットの利用率と使用量は、支払い歴に続く2番目に重要な要素でして、FICOのクレジットスコア算出基準では30%を占めています。
毎月の上限額が決められているクレジットカードですが、そのうちどれだけ使っているかが評価基準に含まれているので、クレジットカードの使い過ぎには注意です。
一般的に、利用可能なクレジットの30%以上を使用することは、債権者にとってマイナスとされているので、月間の利用上限額が5,000ドルの場合、1,500ドルくらいの利用に抑えておいた方がクレジットスコアに好影響と言えます。
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過去3ヶ月はそれぞれ上限近くまで使用していたため、毎月全額返済しても、クレジットスコアが落ちました。
僕のように、上限額が3,000ドルのカードを2枚持っている場合は、毎月の使用額を1枚のカードにつき1,000ドルくらいに抑えつつ、残りの出費は現金で賄うというのが賢いクレジットスコアの貯め方になります。
3. クレジットの種類
良いクレジットスコアを持つ人の多くは、自動車ローン、クレジットカード、学生ローン、住宅ローンなど、複数のクレジットアカウントを持っています。
なぜ好スコアの人が複数のクレジットアカウントを持っているかの理由は、複数のアカウントを持つことで、その人が複数のクレジットをどれだけうまく管理しているかを判断できるからでして、この評価基準はFICOスコアの10%を占めています。
とはいえ、複数のアカウントを持ちすぎても、どれか一つで支払いが滞納したりすればスコアは落ちるので、自分が支払える範囲でたくさん持つことが大切です。
4. 使用期間
クレジットアカウントを保持している期間も重要でして、FICOスコア基準の中で15%を占めます。
複数のクレジットカードを持っている場合、最も古いクレジットアカウントの年齢、最新のクレジットアカウントの年齢、を含むすべてのアカウントの平均年齢が含まれています。
一般的に言って、信用履歴、つまりクレジットヒストリーが長いほど、クレジットスコアは高くなります。
5. 負債の合計残高
負債をかかえれば、当然スコアは落ちます。
説明不要かもしれませんが、負債はゼロにしておく方が良いに決まっているので、クレジットカードの使い過ぎには注意しましょう。
6. 破産のようなマイナス公記録
これも説明不要ですね。
自己破産をすれば、支払い能力がない人とみなされます。
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注意:クレジットカードを2枚以上持ちたい場合
クレジットカードを2枚以上持って、上手に支払いを回していくことは、高いクレジットスコアを稼ぐためにも重要です。
ですが、ひとつだけ注意があります。それは”短期間でカードを作りすぎない”ということ。
短期間にカードを作りすぎることは、それだけ借入に頼っている人とみなされるので、新しくカードを作ったら、次のカードを作るまで、最低でも6ヶ月、できれば1年は空けましょう。
2枚目以降のクレジットカードで金利がどれくらいになるかは、それまでのクレジットレポートの内容によって決まるので、安定した支払いと使い方を心がけておく必要もあります。
> 参考記事:アメリカのクレジットカードの作り方【渡米直後におすすめのカード会社も紹介】
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まとめ:クレジットが全ての社会
本記事は以上です。
アメリカはクレジット(信用)が全ての社会です。
信頼できる人かどうかは、全て個人のクレジットスコアによって決まると言っても過言ではないので、良いクレジットスコアをキープすることを心がけつつ、支払いできる範囲内で上手に回していきましょう。
終わり。
参照記事
> What is the highest credit score?
> VantageScore vs. FICO: What’s the difference?
> How to Build Credit
> The 3 Credit Bureaus, and Why They Matter to You
> How to Build Credit
> What Affects Your Credit Scores?