本記事ではデザイン初心者がやりがちな文字デザインの失敗を3カテゴリー、9つのポイントに分けて紹介します。
なぜ初心者の文字デザインはダサくなってしまうのか。なぜプロのデザイナーはまとまったキレイな文字をデザインに組み込むことが可能なのか。
その違いは、文字デザインのポイントを知っているか知っていないかだけです。
本記事を最後まで読んでいただければ、プロのデザイナーだけが知っている、全体のイメージを殺さない文字デザインのポイントを理解することができるので、今後2度とデザインがダサくなることはありません。
会社でポスターを作らなきゃいけなくなったけど、オレ、デザイナーじゃないし無理だよ…。
こんな方でも、デザイナー顔負けのキレイなポスターを作れるようになるはずです。
特別難しいテクニックは紹介しません。
ただ意識するだけで劇的にデザインがよくなるポイントのみを、実例デザインサンプル付きで紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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【文字デザインではここを意識しよう】3カテゴリー・9ポイント
さっそくですが、文字デザインをするときに頭に入れておくポイントは下記の9つです。
【お願いだからここだけは押さえて】9つのデザインポイント
色
・デフォルトの赤と青は使うな
・蛍光色は使うな
・4色以上使うな
レイアウト
・文字の縦横比率を変えるな
・漢字とひらがなには強弱をつけろ
・余白を殺すな
装飾
・中途半端なフチどりはするな
・見える影ならつけるな
・無意味な枠づけ禁止
上記の9つを意識するだけで、文字デザインは大幅に向上します。文字デザインがしっかりすると全体のデザインも劇的に向上します。ウソじゃないですよ。
別に専門的なPhotoshopのテクニックが必要なことではないので、キレイなデザインを作りたいなら、今すぐ意識しましょう。
ここから、ひとつずつ解説します。
「色」を扱うときに気をつけるポイント3つ
まずは「色」の取り扱いで気をつけるべきポイント3つ。先述の通りですが、改めて確認しておきます。
・デフォルトの赤と青は使うな
・蛍光色は使うな
・4色以上使うな
この3点さえ気を付けておけば、今後ダサい色使いになることはあり得ません。自分の作ったデザインの「色がイケてないぜッ」という方は意識するようにしてください。
その①:デフォルトの赤と青は使うな
カラーパレットにあるデフォルトの赤と青。
ただただダサいので、デザインでそのまま使うのはやめてください。
赤と青を使いたい時は、カラーホイールを開いてから少しずらすだけで劇的にダサさから脱却できます。
いますぐやりましょう。
たったこれだけで劇的にデザインが向上します。
サンプル:デフォルトの赤と青を少しだけズラした色使い
その②:蛍光色は使うな
「目立たせたいときは蛍光色でしょ。」
これ間違ってます。
デザインは小学生のノートじゃないので、目立たせたいからといって蛍光色を使うのはマジでNG。
ダサさが爆発します。
なぜ、その色を使うのか。その理由を突き詰めれば、蛍光色を選ぶ機会はほとんどなくなります。
蛍光色を使いたいなら、文字ではなく全体のテーマとして活用しましょう。
サンプル:蛍光色をテーマにしたデザイン
その③:4色以上使うな
初心者にありがちな間違いです。
「目立たせたい、キレイに見せたい」そんな理由で、とにかく色を使いまくる。
枠、帯、四角、丸…。いろんなところでいろんな色を使っているデザインを見ると、「あぁ…」と残念ながら思ってしまいます。
どうしてもそれ以上使いたいなら、カラートーンを抑えてください。
サンプル:カラートーンを抑えて、まとまりのあるデザイン
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「レイアウト」を考えるときに気をつけるポイント3つ
続いて、デザインの「レイアウト」を考えるときに意識すべきポイントです。
こちらも難しいテクニックは必要ありません。下記を意識するだけです。
・文字の縦横比率を変えるな
・漢字とひらがなには強弱をつけろ
・余白を殺すな
レイアウトには守るべき最低限のルールと法則が存在します。
どんなに奇抜なデザインでも、実は法則に基づいて作られていることがほとんど。これを意識するかしないかで、デザインの見た目も大きく違ってきます。
その①:文字の縦横比率を変えるな
フレームに収めたいからといって、文字を引き延ばしたりしてませんか?
全てのフォントは、プロのフォントデザイナーたちが最も美しい縦横比率で作っています。
せっかくのプロの仕事を台無しにして、わざわざ見た目を悪くするのは無駄でしかないので、やめてください。
フレームに収まらないときは、文字間や行間を詰めて調整しましょう。
サンプル:文字詰め・行間詰めのみで調整したデザイン
その②:漢字とひらがなには強弱をつけろ
デザインにおいては、文字もその一部です。
写真にばかり気を取られてテキスト部分をないがしろにしてはいけません。
ひらがなを小さく、漢字と数字を大きくするだけで、デザインがぐっと締まりますよ。
さらに、助詞「が」「に」「を」などをもう一段階小さくすると見た目が抜群に引き締まります。
サンプル:文字の大きさを変えたデザイン
その③:余白を殺すな
ダサいデザインは総じて余白がなさすぎです。
これには、吹き出し、帯、フレームなども含まれます。
余白こそが、デザインを引き立たせる大事なポイントなので、わりと本気でガチめに意識してください。
アップルストアは、シンプルなインテリアで商品が最も魅力的に見えるようにレイアウトされています。
キレイなデザインをするためには引き算の美学を学びましょう。
サンプル:余白を意識したデザイン
「装飾」したいときに気をつけるポイント3つ
最後は「装飾」で気を付けなければならないポイント3つです。
目立たせたいから縁どりする?
……やめましょうね。以下の3つをしっかり意識すれば装飾で困ることはありません。
・中途半端なフチどりはするな
・見える影ならつけるな
・無意味な枠づけ禁止
要素を増やせば増やすほど、デザインはゴチャります。
装飾は簡単にできるけど、デザインをゴチャらせる要素のひとつなので、気を付けましょう。
その①:中途半端なフチどりはするな
フチどりすれば目立つと思ってませんか?
サンプルを見てみてください。逆に見にくいですよね?
中途半端なフチどりは、逆に見にくいデザインになってしまいます。
「無駄なフチどりはしない」が正解。フチを取るなら、ハッキリくっきりさせましょう。
サンプル:フチどりをガッツリしたデザイン
その②:見える影ならつけるな
白い背景に白い文字を乗せたい。ごちゃごちゃした背景に文字を乗せて読めるようにしたい。
そんな時はシャドーをつけると便利です。
しかし!下手な影は初心者っぽさを強調させるのでNGです。
それでも十分に可読性を高めてくれるし、立体感も出してくれます。
見た人に「あっ、影だ。」と気づかれるようならつけない方が良いです。
サンプル:めちゃうすシャドーで仕上げたデザイン
その③:無意味な枠づけ禁止
枠をつかいすぎると悲惨なデザインになります。
実際、デザインにおいて「目立たせたい」「グループ分けしたい」という理由で枠付をする機会はほとんどなく、余白とまとまりをうまく使えば解決します。
枠の代わりに「ブロックを作り、線で区切る」というデザインはどうでしょう?
それでもやっぱり枠を使いたいなら、枠を主役にしたデザインにすべきです。
サンプル:枠を主役にしたデザイン
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【まとめ】文字がキレイだとデザインはダサくなくなる
本記事は以上です。
結論:ダサい文字は、ダサいデザインを作る。文字がキレイだと、デザインもキレイになる。
これに尽きます。
誰でも最初は初心者です。僕ももちろん初心者でした。
ところが、ある日、デザインのルールを知ったとたんに、僕のデザインセンスは一転しました。
今回ご紹介した文字デザインは、ほんの少しの細かい作業で劇的にデザイン全体のイメージを変えてくれます。
別に難しいテクニックは必要ありません。
設定を変えたり、色を少しだけ変えたり、影をほんのちょこっと薄くしたり…
過去の僕がそうだったように、文字デザインに悩む方がそのコツをつかみ、デザインレベルをひとつ引き上げる。本記事がそのきっかけになったら最高に嬉しいです。
おわり。