Can I have THE OTHER one?
ん?どこが違うの?
本記事では、似てるようで違う「Another」と「Other」の2つの単語の使い方を例文と合わせて解説します。
日本人がよく間違えがちな単語なので、違いと使い方をしっかり理解してネイティブに一歩近づきましょう。
「Another」「Other」の直訳は同じ
「Other」 = 「他の・別の」
「Another」と「Other」は英語では使い分けがされているにもかかわらず、日本語に直訳するとどちらも「他の・別の」になり、使い分けがされません。
これが日本人にとって2つの単語をややこしくしてしまっている原因でして、「Another」と「Other」の理解には、この使い分けのルールを覚えることが重要です。
逆に言えば、その「使い分け」を理解しさえすればOKなので、一度マスターしてしまえばシチュエーションに応じて2つの単語を使いこなせるようになるはずです。
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【Anotherの使い方】意味と例文
Anotherはもともと【An】と【Other】を組み合わせた単語でして、後に続く単数形の名詞と合わせて使われるのが特徴です。
意味は「もう一つの・もう一人の」になりますが、日本語訳では出てこないニュアンスで「今あるものに加えて」という意味が含まれています。
ここがポイント|「Another」 = 「(追加で)もう一つの」
繰り返しですが、重要なので2回言います。
「Another」には「今あるものに “加えて” もう一つの」という意味が含まれます。
このニュアンスを例文付きで解説しますね。
英文:「I bought another car.」
和訳:「私は(今ある車とは “別の” )もう一つの車を買いました」
ニュアンスはなんとなくわかりましたか?
「Another」は、こんな時に使われる単語です。
「別の・他の」という直訳は「Different」の方に近くなってしまうので、「Another」もそっち寄りに捉えられがちで、そこが日本人にとって「Another」の使い方がよくわからないポイントになっているというのが僕の見解です。
ですので、「Another」を使いこなすためのコツとしては「More(= もっと)」に近いイメージで意味をとらえると分かりやすいと思います。
「More」も「(今あるものに加えて)さらに、もっと」という意味ですよね。
後ろに単数系の名詞が続くときは「Another」、複数形の名詞が続く場合は「More」を使う感じです。
B君)Really? What car did you get?(ま?車種は何買ったん?)
B君)Really? How many cars did you get?(ま?何台買ったん?)
こんな感じで「Another」は、それ自体で「もう一つの」という意味を含むので、B君は「A君が買ったのは一台なんだな」というのが理解できています。
ですので「何台買ったの?」という質問は後に続きません。
「なんの車(車種)を買ったの?」とか「どんな(セダン、SUV、ファミリーワゴン)車を買ったの?」という質問が来るはずですね。
一方で「More」だけでは買った車の台数がわからないので「何台買ったの?」と聞き返しています。
Another Example|例文を “もう一つ” 紹介
さらに理解を深めるために、もう一つ 例文を紹介します。(←これ。Anotherの使い方。)
和訳:デイビッドとキャサリン夫婦に、”また”赤ちゃんができた。
この場合、デイビッドとキャサリンにはすでに子供がいて、(今いる子供とは別に)新しく赤ちゃんができた状況です。
More examples|’さらに” 例文を紹介
さらに例文をあげてみます。
和訳:結構腹一杯だけど、もっとハンバーガー食えるよ。
和訳:彼は今シーズン、もっとホームラン打てるはず。
こんな感じです。
ここまでくれば、何となくイメージは掴んでいただけましたね。
【Otherの使い方】意味と例文
「Another」では、後ろに単数系の名詞が続きました。
一方で「Other」の後ろに続く名詞は複数形になります。
「Other」は「Another」と比べて、日本語の「(何か)別の・他の」という意味が強い単語です。
ポイントは「”何か” 別の」とか「”何か” 他の」のように、「何か」というニュアンスが含まれる点でして、その「何か」が明確じゃない時に使います。
ここがポイント|「Other」 = 「”何か” 別の・他の」
こちらもニュアンスでの理解を深めるために例文を紹介。
英文:Do you have other jobs?
和訳:何か別の仕事もしてるんですか?
このように、パートさんに別の仕事をしているか聞きたい場合、その仕事がなんなのか、いくつやっているのかを特定できないので、「Other」を使って「”何か” 別の仕事」という表現をします。
The otherの使い方
「Other」を使った表現で「The Other」というものがあります。
「Other」の前に「The」を加えることで、以下のような表現が可能になります。
1. 後ろに単数形の名詞が続く:「2つのうち、もうひとつ」
2. 後ろに複数形の名詞が続く:「残り全て」
例えば、キッチンにコーラのボトルが2本あり、ひとつが満タンで、もうひとつが空の場合は以下のように表現します。
和訳:このコーラのボトルは満タンだけど、もうひとつのボトルは空です。
もし、コーラのボトルが10本あって、そのうち一本だけが満タン、残り全てが空の場合は次のようになります。
和訳:このコーラのボトルは満タンだけど、残り全ては空です。
「The other」の後ろに続く名詞(bottle / bottles)に注目してみてください。
2つの文章の違い、わかりましたね。
名詞は省略 or 置き換え可
「The other」を使う場合、続く名詞は特定されている場面がほとんどです。
上記の例文でも、前半の名詞は「This bottle」、後半の名詞も「bottle / bottles」でした。
「このコーラのボトルは満タンだけど、本棚は空です。」
とか、文脈がめちゃくちゃなのでありえません。英語でも同じで、前半後半の名詞は同じ物を指すことがほぼ100%。
ですので、名詞を「One」に言い換えたり、完全に省略してしまうことも可能です。
省略しても「The other」が何を指しているのかは、文脈でわかりますからね。
続く名詞を省略:This coke bottle is full but the others are empty.
ちなみに、「One」は「のほう」という意味。
「The other」の後に複数形の名詞が続いていた場合、「Ther other」自体を複数形にして「The others」とします。
Another or Other 理解度確認クイズ
最後に「Another」と「Other」の違いをちゃんと理解できたか、簡単なクイズを用意しましたのでトライしてみてください(「More」と「The other」も回答の選択肢に含みますよ)。
回答は本記事の一番下です。
Other・Another 理解度クイズ
Q2. Man, this beer is so good. Give me (_____) one.(このビールヤベェぜ。もう一杯くれよ。)
Q3. Do you have any (_____) products on sale?(他のセール品はありますか?)
Q4. You should choose (_____) option.(もうひとつのオプションにした方がいいよ。)
Q5. Do you have any (_____) questions?(他に質問はありますか?)
Q6. Our schedule is behind. It’ll take (_____) three weeks.(スケジュールが遅れていて、もう3週間かかります。)
Q7. This is good but I like (_____) one better.(これもいいけど、オレはもう一つの方がいいな。)
Q8. You should eat (_____) vegetables to maintain your health.(健康のためにもっと野菜食べた方がいいよ。)
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【まとめ】「Another」と「Other」はニュアンスで覚えよう
ということで、「Another」「Ohter」の使い方はニュアンスで覚えましょう。
英会話を学ぶのであれば、ニュアンスはとても重要です。
今回の「Another & Other」に限らず、言語を実際に使う時には辞書的な意味の他に背景や文脈があります。
そもそも、全ての言語は意思疎通のためのツールなので当然です。
ネイティブはこのニュアンスを本能的に理解していますが、第二言語として勉強するときにはそこから理解しなといけません。
個人的な見解ですが、そのニュアンスを感覚として理解できるかどうかが言語上達の分かれ道だと思います。
英会話を学ぶのであれば、勉強としての英語ではなく、会話ツールとしての英語を身に付けるような心持ちで臨むことが大切ですね。
先ほどのクイズの答えはこちらです。何問あっていましたか?
クイズの答え
A2. another
A3. other
A4. another
A5. other
A6. another
A7. the other
A8. more
おわり。