留学して、就職して、日本じゃ住めないような広い家でバーベキューして…。
きっとアメリカでの生活って自由で生き生きしているんだろうなー。
アメリカで生活すれば、きっと英語もペラペラになるし。憧れるなー。
こんな幻想をぶち壊す記事です。
確かにアメリカ移住で成功すれば、日本とは比べ物にならないくらいほど広い家に住んで、休日は庭でバーベキューをして、長期休暇には広大なアメリカの大地をドライブしたあとにカリフォルニアのビーチで波乗り、みたいなアメリカンドリームを手にすることができます。
しかし、その夢を掴むためには外国人としてアメリカに住む期間が必要でして、控えめに言って、その間はただの地獄です…。
僕も試練だらけの地獄を経験し、今ようやく光が見えるところまでやってきました。
それでも、まだまだ地獄の日々は続くので、本記事では、僕と同じくアメリカ移住を検討している人に向けて、日本人がアメリカに移住する前に知っておくべき、アメリカ生活の真実をお伝えします。
「アメリカ移住って厳しいんだ…。やっぱ考え直そう。」
現時点でそう思ってしまった方のために先にお伝えしておくと、初めの数年間で地獄を乗り越えればアメリカ生活は天国極楽なので、アメリカ移住を検討している方は、自分が乗り越えられそうな地獄かどうか見極めながら読み進めていただければ幸いです。
20代半ばでアメリカ移住した僕の経歴
「アメリカ移住は地獄」と断言する僕は、こんな経歴をたどって来ました。
2014年4月:東京の会社を退職し渡米。Jビザにて現地企業に就職。
2014年5月:就職1ヶ月で現地企業のレベルの低さに気が付く。
2014年10月:渡米半年で日本帰国を真剣に考えはじめる。
2014年12月:アメリカに来て初めて個人案件を受注。
2015年7月:個人案件の先に未来を感じ、現地企業を退職。
2015年8月:アメリカに来て初めて大型案件受注。この辺りから少しずつ未来が見えはじめる。
2017年4月:アメリカでの将来を見据え、MBA取得のため、LA郊外の大学院に進学。
2019年12月:大学院を卒業。晴れて経営学修士の学位を取得。
2020年現在:アメリカで安定を掴むため、日々努力を継続中。
こんな感じで紆余曲折を乗り越えてきているので、現在の僕は地獄のアメリカ移住を決断する方を心から応援します。
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【耐えられますか?】アメリカ生活の真実はまさに地獄です
先ほども述べた通り、アメリカ生活は安定をつかむまで地獄が続きます。特に移住したばかりの頃は、先が見えなくなるくらいの永久地獄です…。
僕も何度も日本に帰ろうと思いましたが、ある日を境に地獄の先にある天国が見えました。
それから今日まで、7年間もアメリカにとどまり続けています。
ここからは、右も左もわからないまま移住を決断した僕が直面したアメリカ生活の真実を深堀り解説していくので、アメリカへの移住を検討している人は将来直面する地獄を知って、乗り越える準備をしましょう。
準備を怠ったことで地獄を味わった僕が断言します。「戦いの前に相手を知ることは何よりも大事!」です。
さっそくですが、アメリカ移住の真実をざっとリストアップすると下記の通り。
アメリカ移住15の真実:地獄の内訳
- アメリカはビザ取得が困難
- グリーンカードはビザ以上に取得困難
- 大学の学費がめちゃくちゃ高い
- アメリカは就職が難しい
- クレジットスコアが全て
- 運転できないと生活できない
- 大都市の生活費は日本以上
- 医療費が鬼の領域
- 文化も人も生活も州をまたげば全く違う
- 英語で会話は予想以上に難しい
- 犯罪大国
- アメリカのサービスは質が悪い
- 食事が口に合わない
- 公衆トイレがない
- アメリカは不自由だらけ
これから待ち受ける15個の地獄をひとつずつ解説します。
1.【移住にはVISAが必要】アメリカはビザ取得が困難
まず何よりも最初に、アメリカに移住したいのなら何かしらのビザを取得しなければなりません。
観光ビザにあたるESTA(エスタ)では、最大90日までしか滞在できないので、長期でアメリカに住みたいのであれば、それ以外のビザを取得して、別のビザに更新して、永住権(グリーンカード)を取得してから、最後に市民権(シティズンシップ)というルートをたどる必要があります。
ざっと見積もって、このルートを完結するには最低10年はかかります。
それに加えて、アメリカ政府の移民対策により、ビザの取得は年々厳しくなっていて、現在は移民の受け入れ態勢がオニむずという現実があります。
ビザに関して言えば、一番取得しやすいのは学生ビザ(F-1 VISA)ですが、留学生としてアメリカに滞在するためには学校(大学、大学院、語学学校など)に通わなければなりませんし、留学生は働くこともできません。
そのため、学校を卒業するまでの生活費は、あらかじめ日本で稼いで貯金しておく必要があります。
それでも、アメリカ国内で合法的に働けるその他のビザに比べたら取得は簡単で、現在アメリカに住んでいる多くの日本人がこの学生ビザからスタートしているのも事実なので、本気でアメリカ移住を検討している人は、まず学生ビザからのスタートを考えるのが最適だと思います。
学生ビザの取得方法や必要手順などの説明は長くなるので、別記事で細かく解説しています。
「留学からスタートして、本気でアメリカ移住を目指すぞ!」という心意気がある方は、「アメリカ留学に必要な学生ビザの取り方【F1ビザ申請の流れ】」をどうぞ。
はぁ、学生か…。
社会人の僕でも大丈夫かな…?
こんな感じで、すでに社会人になってしまっていて留学に不安のある方も、僕と同じようにアメリカ留学から現地移住を目指すことは可能なので、「【社会人のアメリカ留学】経験者の僕が「費用・準備・パターン」を解説」の記事を参考に、社会人留学に必要な手順・費用・方法を知っておきましょう。
アメリカでは、「君は30歳を過ぎているから…」というような年齢制限によって仕事に就けなかったり、「この歳で学生しかしていないの…?」みたいに、社会的に立場が狭くなることはありません。完全な実力社会なので、アメリカ移住の夢があるなら年齢を気にせずどんどんチャレンジすべきだと思います。
2.【安定生活には必須】グリーンカードはビザ以上に取得困難
永住権(グリーンカード)とは、外国人としてアメリカに永住できる権利でして、これがあればアメリカ国内で何をしようが自由です。
とはいえ、アメリカ国民ではなく、あくまでも永住権利を持った外国人という扱いなので、仮にアメリカを12ヶ月以上離れた場合、永住者としての資格を失います。
よく永住権と市民権を混同している人を見かけるので、僕のブログを読んでくれている方には、ぜひ理解しておいてほしいポイントになります。
永住権も他のビザと同様に様々な取得方法があるので、将来を見据えつつ、自分に合った取得方法を検討しておくと、渡米前にすべき準備と、渡米後のプランが明確になるはずです。
永住権と市民権の違いを解説した記事
上記の記事では、永住権と市民権の違いを述べつつ、どうしたら永住権を取得できるかを解説しているので、渡米準備の段階から理解を深めることをおすすめします。
「語学留学からでも永住権を取得できるの?」
そんな僕でも、語学留学からでも永住権を取得できますか?
おそらく、多くの人が抱く質問がこれです。
結論から言って、語学留学からアメリカ永住を目指すのは可能なので、とりあえず語学留学で一度アメリカの生活を経験してみましょう。
僕がこれほどまでに留学からの移住検討を進める理由はひとつだけでして、アメリカの学校に通ううちに現地でコネクションが作れ、その先に道が開けるからです。
コネクション作りばかりは、現地に飛び込む行動力に勝るものはありません。
僕も正しくそのルートで現地移住を実現させた経験者の一人ですし、今現在アメリカに住む日本人の多くが同じ道をたどっているので、先人たちが作ったドリームロードにならって進むだけですね。
諦めなければ夢は叶います。
語学留学からアメリカ永住を目指す方法:僕のアメリカ移住ヒストリー
「語学留学から永住権取得を目指したいな」と思った方で、もっと多くの情報を集めたい場合は、日本国内にある留学サポート会社の説明会に行き、実際にプロの留学アドバイザーから具体的なプランを聞くことをおすすめします。
僕も渡米前は東京にある留学関連の会社には足しげく通いました。
大学の学部や学費などを知りたい場合は、留学サポート会社に無料相談することで全て解決します。
アメリカ留学の相談をするなら「スマ留」が断然おすすめです。
下記のサイトでカウンセリングに申し込むと相談が無料でして、その後に留学を決断した場合も、費用が他の留学サポート会社と比べて最大半額になります。
相談無料なので「まずは話だけでも聞いてみたい」という方でも安心して申し込みできますよ。
それにプラスして、僕のブログで日本人現地生活者の体験談を収集してもらえれば、準備はバッチリと言えますよ。
3.【留学生には厳しい】大学の学費がめちゃくちゃ高い
アメリカに留学したい方にとって、学費は削れない出費です。
厳しい現実ですが、ロサンゼルスやニューヨークなどの大都市にある大学では、留学生の学費はアメリカ人が支払う通常の学費よりも高く設定されていることがほとんどでして、私立の大学であれば4年間で軽く100,000ドル(1,100万円)は超えます。
ただし、どの専攻を、どの大学で学ぶかによって学費は大きく変わるので、「スマ留」などで学費のリサーチをしながら、現地生活費やその後のキャリアプランも見据えて考えましょう。
このブログでも、日本にいながら渡米直後の生活をしやすくするためのコツを解説していますので、現地生活費や生活必需品のコスト感などについては「【アメリカ留学の情報収集に】日本にいながら留学後の生活を充実させる方法とおすすめサイト」を参考に、いまから少しずつ情報収集をしておくと良いと思います。
4.【夢は捨てよう】アメリカは就職が難しい
留学を目指す人の多くは、そんな夢を抱いていてるかもしれませんが、現実は厳しいです。
日本人がアメリカ企業に就職するには就労ビザの問題をクリアしなければなりませんし、ひとつの採用枠をアメリカ人応募者たちと争わなければなりません。
僕の周りにもUCLA(全米でも有数の名門:カリフォルニア大学ロサンゼルス校)を卒業したにも関わらず、就職先が見つからずに志半ばで日本に帰国した知人がたくさんいます。
そうなると、日本人に残された採用枠は日系企業が中心になります。
日系企業では日本人を中心に採用していることがほとんどなので採用される確率は格段に上がりますが、同僚はほとんど日本人、業務もほぼ日本語の場合が多いという点はマイナスに感じる人も少なくありません。
そんな日々にうんざりして、「アメリカに来たのに、これじゃ日本と変わらない…。むしろ日本に帰った方がいい条件で働ける。」と感じて、夢を諦めて日本に帰国する人もたくさんいます。
とはいえ、上記の通り、アメリカ企業への就職は狭き門なので、日本人がアメリカ現地で就職するのであれば、夢に描くキャリアプランを多少遠回りしても日系企業を中心に就活するパターンが一般的ということはあらかじめ覚えておきましょう。
ここは、まだアメリカ移住の現実に耐え忍ぶ力が求められる段階です…。
【留学は専攻選びも重要】就活に有利な専攻は?
もうひとつお伝えしておくと、アメリカでの就活は大学の専攻が大きく影響します。
「アメリカに行ってまでも日系企業は嫌だ!絶対に米系企業で働きたい!」という方は、コンピューターサイエンスやエンジニア学部、ファイナンシャル専攻などを選ぶようにすると、就職率が少しだけ上がるのでご検討ください。
その一方、心理学や歴史学、言語、アート、一般ビジネス(MBAを除く)などの専攻は、いくら有名大学卒でも就職に有利に働くことはありませんのでご注意を。
【スキルが全て】アメリカに新卒制度はありません
また、アメリカには日本のような新卒一括採用というシステムがありません。
人材を育成するという方針は日本独自の文化でして、アメリカでは企業が空いたポジションの穴埋めをする時のみ採用募集がかけられ、実務経験者も新卒生も同じ枠に応募するカタチです。
求められたスキルレベルに達していないと採用を勝ち取るのはほぼ無理ゲーでして、相当な専門職でもない限り、日本での職歴はほぼ考慮してくれないと思っておいたほうがいいですね。
僕の場合は、イベントマネジメント、ショーランニングという、けっこう専門性の高い職種だったので、多くの採用募集でアメリカ人の未経験者よりも比較的有利に進めました。
中にはエントリーレベルOK(未経験歓迎)という募集もありますが、数少ないので過度な期待は禁物。
じゃあ、履歴書に職務経歴も書けないし、アメリカ人の実務経験者と比べられたら無理ゲーじゃん!
このような鋭い指摘が聞こえてきそうですが、そういうときのために「大学在学中にボランティアや無償インターンで経歴を作っておくといいと就活時に有利ですよ。」とだけ、お伝えしておきます。
5.【信用の積み上げ】クレジットスコアが全て
「クレジットスコア」とは、その人個人の信用度を表すスコアでして、アメリカでは何をするにもこのクレジットスコアが関わってきます。
車や家のローン、アパートの契約など、クレジットスコアが低いと高金利で契約せざるを得なかったり、車も一括購入が求められたり、そもそもアパートを借りれないなんてこともあり得ます。
クレジットスコアは、クレジットカードの支払いや月額収入によって少しずつ積み上げられていくので、アメリカ移住を目指す方は早めにクレジットカードを作りましょう。
ただし先述の通り、働くことができない留学生の場合、アメリカ国内での収入がないので支払い能力もないと判断され、基本的に大手のクレジットカードは作れません。
しかし、それではアメリカ移住のハードルがさらに上がってしまうので、留学生のうちからクレカを作りたいならシティバンクをおすすめします。
シティバンクの「Citi Rewards+℠Card」なら、決められた書類を提出すると留学生でも発行可能です。
クレジットスコアの重要性は上記の通りなので、留学生のうちからでも少しずつスコアを溜められるようになるべく早めに作っておくと、その後の生活が楽になります。
僕もアメリカで最初のクレカはこれでした。詳細は下記公式サイトをどうぞ。
> Citi Rewards+℠Card:Citibank公式サイト
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6.【車社会のすべて】運転できないと生活できない
運転が苦手な人には悲しいニュースですね…。
アメリカは完全な車社会なので、車を持っていないと行動範囲が残念なくらい制限されてしまいます。
僕が住むロサンゼルスは全米第2の大都市ですが、バスや電車はごく限られた一部のエリアにしか整備されておらず、普段はみんな車移動です。
ニューヨークの地下鉄も整備されているのはマンハッタン近辺のみで、地下鉄だけで生活しようとすると家賃が爆発的に上がるエリアに住まなければならないので、郊外に住んで車を持った方が安く済みます…。
留学資金が必要な留学生には大変かもしれませんが、アメリカで生活したいなら車がマストになるので、日本にいるうちに車の購入資金までは溜めておくようにしましょう。
また、アメリカでの免許取得は自分の車を持ち込んで運転試験を受ける必要があるので、身分証明書代わりに免許取得をする場合も車が必要になります。詳しい手順や準備方法は下記の記事をご参照ください。
アメリカの免許ってどうやって取るの?という方へ向けた記事
7.【東京の2倍】大都市の生活費は日本以上
ざっと見積もって、ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコなど、アメリカ大都市での生活費は東京の2倍です。
特に家賃はめちゃくちゃ高く、ワンルーム一人暮らしの場合でも最低1,200ドル(14万円)くらいは必要です。
参考:UCLA付近のワンルーム家賃
こちらはUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)付近の家賃です。このエリアなら徒歩またはバスで通学可能ですが、家賃はワンルームで1,500ドル(15万円)くらいですね。
加えて、家賃は毎年高騰し続けているので、これからはもっと高くなることが予想されますし、給料や貯金が全て家賃に消えるような生活を強いられる可能性もあり得ます。
危険なエリアであれば少し家賃は下がりますが、犯罪に巻き込まれたり、最悪の場合、命を落とす危険性もあるので、安全はお金で買う必要がありますね。
日本にいると実際のアメリカ生活にかかるコストの相場がわからないので、アメリカの生活費を詳しく知りたい方向けに「【短期留学の費用はどれくらい?】アメリカ1ヶ月の生活費を徹底解説」という記事も書いています。
8.【風邪も引けない】医療費が鬼の領域
アメリカの医療費は、その後の人生が終わるレベルに高額です。そのため、風邪をこじらせることも許されません。
風邪っぽいなと思って気軽な気持ちで病院に行くと、普通に400ドル(5万円)くらい掛かります。
救急車を呼べば、軽く5,000ドル(60万円)は超えますし、だからと言って民間の医療保険に入るとそれはそれで高いので、日本でよく病院にかかっている人は注意が必要です。
僕も過去に3日間入院した経験がありますが、20,000ドル(200万円)くらいの請求が来ました…。
その時は日本のクレカ旅行保険が使えたので僕の負担はゼロでしたが、もしクレカで支払っていなかったと思うと、、、ゾッとします、、、。
こんな現実なので、アメリカ人でも保険に入っておらず、体調を崩しても病院に行けないという人はたくさんいます。
しかし、それでは死者続出になってしまうので、一応、低所得者向けの医療機関もあり、安い料金で最低限の治療を受けられたり、保険なしでも無料で診察を受けられる場所もあるので、事前に知っておくといざという時に役立つはずです。
僕も全米の医療機関を知っているわけではないのですが、「【保険なしでも安心】無料で診察が受けられる病院【ロサンゼルス】」で、ロサンゼルス周辺の無料病院情報をまとめているので、LA留学を考えている方はぜひ参考にしてください。
アメリカに住んで、無料で医療診察が受けられることを知っておくと人生が変わります。
9.【どの州にする?】文化も人も生活も州をまたげば全く違う
アメリカは50の州によって成り立つ合衆国です。
州が変われば法律も違うし、文化も違います。
白人が多い都市、黒人が多い都市、ヒスパニックが多い都市、アジア人が多い都市、など様々でして、その州や街ごとに雰囲気も気質も全く異なります。
ロサンゼルスやニューヨークのように移民が数多くいる大都市であれば日本人も多く、納豆やインスタント味噌汁、惣菜が買えるスーパーマーケットや日本語対応可能な保険会社、日本人医師がいる病院などがありますが、逆に移民が少ない州や都市では道を歩くだけで宇宙人を見るような目を向けられることもしばしばです。
日本人には馴染みがないので、今のうちはわからないかもしれませんが、やっぱり人種の壁は存在します。
自分以外、全員白人の町とかに住むことになったら、少なからず辛い思いをするはずですし、食事やその他の生活でも困ることが出てきます。
自分が住む都市の人種の割合や移民の数などをあらかじめ頭に入れておけば、その土地に馴染めるかどうかの参考になるので、移住前に必ず確認しておきましょう。
【補足】カリフォルニア州の日本人社会ってどうなの?
現在、日系人の3分の2は米国生まれで、世代ごとの年齢平均は概ね、2世70~80歳、三世30代~60代と言われています。特に三世以降は異人種間結婚も多くなってきており、日本人の血を引くことを特に意識せず、日本語を話さない人たちも増えてきています。
南カリフォルニア地域は全米でも最大の日系コミュニティがあり、42の県人会、県人会協議会、南加日系商工会議所、日米文化会館、全米日系人博物館、敬老シニア・ヘルス・ケアなど、極めて多くの日系団体が存在しています。
2000年国勢調査結果によれば、全米の日系人人口は、純血の日系人が79万6,700人、他の民族との混血も加えた数字が114万8,932人となっています。このうち、カリフォルニア州は、それぞれ28万8、854人(日系のみ)、39万4,896人(他民族系との混血も含む)で、北米で最も日系人数が多い州となっています。
出典:日系人社会 在ロサンゼルス日本国総領事館
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10.【言葉の壁は存在する】英語で会話は予想以上に難しい
どんなに英語が堪能でも、アメリカ人との会話に馴染むにはかなりの努力が必要です。
大都市であれば日本語が通じる機関やサービスもあるので、困ったときはそこを頼ればOKですが、だとしてもアメリカで生活するのに日系社会だけで生きていくのは困難です。
というか、そんな狭い生活をするくらいなら、日本に帰った方が質の高いサービスが受けられるし、アメリカに住む理由はないので移住自体をおすすめしません。
アメリカで生活していくにはネイティブと会話しても困らないレベルの英語力は必須なので、どんなときも常に英語と真摯に向き合って日々勉強を続けていく覚悟が必要です。
住んでるだけじゃ、英語は上達しません。
これが聞き取れたら大丈夫かも
ネイティブの英会話についていくには、最低でもこの動画くらいは聞き取れないと難しいです。
かなり聞き取りやすい英語で話してくれていて、実際にはもっと聞き取りづらい喋り方の人もたくさんいますが、まずはこのレベルの英語を聞き取れるくらいまでは上達したいところです。
11.【安全第一】犯罪大国アメリカです
アメリカは犯罪大国です。
「アメリカは」というよりも、世界一安全な国「日本」と比べれば、その他の国はどこも犯罪大国です。
安全なエリアと呼ばれている地域であっても、そこだけ壁で仕切られているわけではないので犯罪者は自由に出入りできますよね。
日本のような感覚で一人で夜道を歩いていると事件に巻き込まれる可能性もあるし、昼間であっても、車の中にカバンを置きっぱなしにしておけば窓ガラスを破られることもあるので、常に自分の身を守ることを意識して生活する必要があります。
ちなみに、ロサンゼルスも危険エリアばかりでして、特に有名なのは「コンプトン」と「スキッドロウ」です。
アメリカの危険地域がどれくらい危ないかを知りたい方は、コンプトンとスキッドロウの実情を解説している記事も書いていますので、「【要注意】ロサンゼルス周辺の危険地域【コンプトン編】」と「【要注意】ロサンゼルス周辺の危険地域【ダウンタウン編】」をどうぞ。
危険なエリアの見分け方
何もわからない状態で、万が一足を踏み入れたりしないか不安…。
簡単にわかる危険エリアの判別方法を教えて!
こんな方のために、簡単に危険エリアの見分けかたを説明しておきます。
アメリカでは危険なエリアに近づくと、建物の窓ガラスが鉄格子で囲われていたり、ホームレスが路上で寝ていたり、ゴミが散乱していて、上記のコンプトンやスキッドロウもこの特徴が当てはまります。
あらかじめ自分の移住予定先周辺の危険エリアを知っておきたいという方は、Neighborhood Scout の Crime Rates 機能 を使ってエリアごとに犯罪レートを調べることができますので下調べにご活用ください。
日本人が注意しなければいけない犯罪
アメリカに来たばかりの日本人が巻き込まれやすい犯罪のひとつが「詐欺」です。
アメリカには、英語が喋れないとわかると、お金を騙し取ろうとする悪い奴がたくさんいます。
日本人はお人好しが多いので、普通の買い物でも高額な売り値を突きつけられたり、必要ない料金を請求されたりするケースが後を絶たず、詐欺被害にあう人がたくさんいるので、移住したばかりの時は特に気をつけましょう。
このような詐欺行為をしてくる相手は、アメリカ人やその他の外国人移住者の時に限りません。
僕の経験上、アメリカ在住歴が長い日本人がアメリカに来たばかりの日本人を騙すことも多いので、同じ日本人だからといって全てを信用ぜず、最初は警戒心を持って接しましょう。
日本人が貸し出しているアパート、個人売買の車、その他様々な勧誘など、お金が絡むモノゴトには最新の注意が必要でして、僕もアメリカに来た直後に同じ日本人からお金を騙し取られそうになった経験があるので割とマジで注意です…。
12.【お客様は神様じゃありません】アメリカのサービス
控えめに言って、日本のサービスって世界最高レベルにすごいです。
客単価500円のレストランでも、新幹線や飛行機などでも、最上級の手厚い対応をしてくれますよね。
まさに「お客様は神様」の精神があるからだと思いますが、アメリカではお客様は神様ではありません。
列に並んでいるお客さんを無視して喋っているレジのおばちゃんたちや、商品の場所を尋ねるとあからさまに面倒臭そうな対応で接してくる店員などなど…。
アメリカでは、食材の買い物では買う商品に対して、レストランでは食事に対して、お金を払うのであり、そこでサービスを求めるのならサービス費が別途かかるという感覚でして、レストランでウェイターに支払うチップがあるのはそのためです。
メニュー表に載っている金額は食事の費用、会計時に置くチップは料理を運んだり、飲み物を持ってきてくれるサービスの費用といった感覚です。
僕は日本の過剰サービスが苦手で逆に身構えてしまうので、アメリカくらいがちょうどいいですが、「こっちは客だぞ」という典型的な日本人感覚でサービスを受けようとすると、物足りないと感じたり、対応の悪さにイライラする機会が増えるだけなので、アメリカのサービスレベルに早く慣れる努力は必要かもしれません。
逆に一度アメリカのサービスレベルに慣れてしまえば、日本に一時帰国したとき、至れり尽くせりのサービスレベルに感動するはずです。
僕は地元のファミマで温かいものと冷たいものの袋を分けてくれたことに涙しました( ; ; )
13.【日本食ってサイコーです】食事が口に合わない
日本食レストランがない地方都市に行く人は、日本からできる限り食糧を持参することをおすすめします。
日本にいると生活の中で普通に日本食を食べているので気が付きにくいですが、やっぱり慣れ親しんだ食事って重要な生活要素です。
日本食から離れ、アメリカで毎日ハンバーガーやピザ生活が続くと、太るだけじゃなく精神に異状をきたすので、アメリカで生活するなら日本に居るとき以上に野菜を積極的に取ったり、できる限り健康的な食事を選ぶような心がけが必要になります。
とは言いつつ、僕自身も納豆、味噌汁、漬け物、焼き魚ばかりを食べているわけではありませんが、日本食がないところに遠出したときに、ハンバーガーチェーンやピザスタンドだけしかないと、食事を抜いた方がマシと思うくらい絶望することがあるので、日系のスーパーマーケットが無いエリアに住むなら、インスタント味噌汁や長持ちする缶詰め、漬け物くらいは日本から持参しておくと、食事で絶望する機会も減るはずです。
14.【ちょっとトイレ行きたいな…】残念、ここはアメリカです
これは現地に住んだ人じゃないと想像しにくいので地獄ランキングに入れておきました。
日本にいれば駅には必ずトイレがついていますし、緊急時にはコンビニのトイレが使えたりしますよね。
ところが、ここはアメリカです。
公共トイレはほぼ見当たらず、コンビニやスーパーであっても、一般客が使えるトイレは併設していないことがほとんどです。
僕は割とトイレを我慢できる方なので困った機会はありませんが、みんなはどうしているんだろうっていうレベルで公共トイレがないので、各自トイレ我慢マネジメントのスキルを磨くしかないですね…(>人<;)。
外出中、トイレを使いたくなったらガソリンスタンドに立ち寄るか、大きなショッピングモールに入るかしないと、その他のオプションはないので、渡米直後は苦労すると思います。
15.【自由の国はウソ】アメリカは不自由だらけです
Freedom is Everything and Love is All the Rest.(自由と愛が全て)
残念なお知らせですが、「アメリカ=自由の国」という謳い文句はまったくのウソです。
アメリカで移民が生き抜くには不自由ばかり。自由はどこ?愛はどこ?
これが現実です。
本記事の冒頭で述べたグリーンカード(永住権)を獲得すれば、ある程度の自由をつかめますが、学生ビザや就労ビザで滞在しているうちは何かしらに縛られた生活が続きます。
アパートの契約も、車の購入も、仕事探しも、、、移民に完全な自由はありません。
アメリカ移住の現実はそれくらい大変なので、軽い気持ちで「アメリカに移住したい。行けばなんとかなるだろう。」と思っていると確実に挫折します。
会社からビザを発行してもらっているうちは、首輪をつけられた犬と同じく会社に絶対服従なので、理不尽な扱いや突然の命令に従わなければなりません。
転職するにもビザが関わってくるので、弁護士費用がかかったり、下手するとビザが取り消しになってアメリカに居続けられなくなることもあるので自由に行動できません。
ここまで書くと、アメリカ移住を断念する人もいる気がしますが、それでもチャレンジする価値はあると思うし、この土地で生き抜くバイタリティを身につければ、たぶん世界中どこに行っても生活できるようになります。
僕もまだまだ大変な生活の途中ですが、アメリカに来て良かったと思うし、自分でもサバイバルスキルが上がったなと実感していて、今日本に帰っても何も困らずイチから一人でお金を稼いでいく自信がつきました。多分、今全てを失って日本に帰っても、ゼロから這い上がれるはずです。
こんな感じで、不自由な環境で生き抜くと、個人スキルは確実に向上しますよ。
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まとめ:アメリカ移住って地獄でしょ?笑
本記事は以上です。
「アメリカ移住って、マジ地獄でしょ?」
この記事を読んだ多くの人が「Yes」と答えると思いますが、それでもアメリカの生活にはいいところがたくさんあります。
いい意味で個人主義なので、自分が好きなことをやっていても他人から変な目で見られないし、誰かに認められれば日本以上に手厚い保証や安定を掴むことができます。
また、アメリカに存在する企業の9割以上は個人ビジネスと言われていて、誰でも自分の会社を作ってチャレンジする文化の土壌も出来上がっているので、仕事が大企業に一極集中することもないし、自分一人の会社だからといって、相手からの信頼度が下がることもありません。
周りのに合わせて自分の生活スタイルを変える必要もないし、自分の夢を諦める必要もないので、本当にやりたいことがある人なら、日本よりアメリカの方が断然住みやすいと感じるはずです。
アメリカに友達や家族がいなくて孤独を恐れている人でも、こっちで積極的に行動すれば新しいコネクションが作れますし、将来の選択肢が増え、人生観も変わるので、諦めずにチャレンジしてみてください。
ロサンゼルス周辺に移住したい方は、ぜひ僕と友達になって一緒に野球観戦したり、ビーチ行ったり、ビジネスしましょう!
アメリカ移住は地獄だけど、同じ地獄を生きる日本人の友達がいれば、何も怖くありませんよ。
夢を捨てずに前進あるのみです。
それでは。